受賞のことば

冨樫 由美子

 二○一九年五月、地元秋田市で開かれた、おおぎやなぎちかさんによる俳句と童話の講座に参加しました。長く短歌を学んでいたため、俳句のほうに興味を持っての参加だったのですが、そこで童話の世界にすっかり魅了され、物語を書き始めました。
 そしてさまざまな公募に挑戦してきましたが、なかなか結果は出ませんでした。
 「白鳥と珈琲」という四百字詰原稿用紙九枚の短編小説は、そんなわたしの初めて認められ、活字になった物語作品です。児童文学ではなく、三十代の男女の淡いラブストーリーですが、二人の出会いは小学校四年生のときにさかのぼります。
 登場人物の気持ちを考え掘り下げること、文章、特に描写を磨くことなど、児童文学の勉強を通じて学んだことが生かされたと思います。
 今後とも修養を深めていきたいです。

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