このたび、愛知県刈谷市の公募、森三郎童話賞最優秀賞をいただきました。なにより嬉しいことには、応募作品が単行本として刊行され、全国の公共図書館に寄贈されるということでした。
入賞の連絡を頂いたのは、同人誌プレアデスへのエッセイを書いている時でした。これは出版や大賞入賞者などがリレー式で担当していました。そのどれにも縁が無い私に、なぜか原稿依頼がきたのです。理由は簡単、同人発足メンバーということでした。そこで苦し紛れに、これからもめげずに駄作の山を高く築き上げようと、書き終えたタイミングでした。なので、文字通り頭が真っ白になりました。
数年前より子どもたちを連れて自然体験をする活動に加わっています。里山にある廃校を拠点として農作業をしたり、森に入ったり、天体観測をしたりと様々な企画で子どもと一緒に遊んでいます。携帯の電波も届きにくい場所ですが、自然の中で、子どもたちは今も昔も変わらず田んぼからカエルを取ってきてはバケツに入れて遊んでいます。
この物語を書く契機になったのは、ひとりの女の子がちっちゃなアマガエルを初めて掌にのせてもらった時のことです。かなり緊張していた顔がみるみる笑顔になり、それは嬉しそうに友だちに見せていました。カエルが苦手な私は子どもから励まされ、まさに勇気をだしてカエルを掌にのせてもらったという訳です。
未来につなぐ子どもたちにはどんなことが押し寄せてきても「明日があるさ♪」と信じられるような作品作りに精進したいと思います。