第9回絵本テキスト大賞を受賞して

森くま堂

 このたびは絵本テキスト大賞という素晴らしい賞をいただくことができました。
 先回、つばさ賞優秀賞受賞について書かせていただいたばかりであり、二度もこのような幸運に出会いましたこと、本当に夢のように思っております。
 思えば長い間、書いてきたように思います。が、一人で黙々と書いておりましたので、本当の意味で書き始めたというのは、やはり季節風に参加してからでしょうか。
 投稿も没、公募も没、没の山に埋もれ、一度は書くのをやめてしまおうかと考えたこともありました。
 それでも書き続けられたのは、先輩や仲間のみなさまの励ましのおかげです。
 また、初めて出版されるであろう本が絵本であるかもしれないということは、驚きを伴った喜びでもありました。
 一言で絵本とくくりますが、絵本の世界はとても広い。
 お母さんの声でやさしく読み聞かせされる絵本。たどたどしく自分で読みだす絵本。大人になって、ふと癒しを感じることのできる絵本。老年になり、孫の幼い声で聴く絵本。
 その共通項は、絵と言葉との幸せな出会いの芸術だということ。一+一が二ではなく、無限大なのが絵本です。子どもたちにも、かつて子どもであった大人たちにも、みんなに愛される芸術ではないでしょうか。現在の私は、自分が書いた文章に、だれがどんな絵をつけてくださるのか、それを考えただけでワクワクがとまりません。
 幸せな受賞に、励ましつづけてくださいましたみなさまに心より感謝申し上げます。
 これからもがんばります。どうぞよろしくお願いいたします。

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