昨年秋、家族から「こういう賞があるんだって」と募集要項を手渡されました。
なるほど、埼玉文芸賞――。
そのときは「応募しても選ばれないだろうし」と募集要項を書類ケースに入れ、そのまま数日が経過しました。
不意に「そんなことじゃいかんな」と声が聞こえたのは、12月の初めだったと思います。
――そんなことじゃ、いつまで経っても堂々巡りだぞ。
声が天から聞こえたのか、私の内側から聞こえたのかはナゾですが、師走の忙しさを言い訳にしていた自分に喝が入ったのは確かです。
そして、夢うつつの声よりありがたかったのは、及び腰の私の背中を押し続けてくださった方々の励ましでした。
今回、受賞の報告ができる喜びを糧とし、感謝とともに次に繋げて行きたいと思います。