受賞のことば

イノウエミホコ

 賞というものにはとんと縁のない私ですが、この度、大変うれしい賞をいただきました。
 この賞、何が嬉しいって、大人ではなく読者対象である子どもたちが選んでくれた、この一言に尽きます! 世の中いろんな賞がありますが、そんな賞はなかなかありませんからね。
 しかも今回いただいたのは、主演男優賞でして。 
 あれ? よくよく考えてみると、私というより主人公のソラくんがもらったわけで。なのに私が受賞の言葉を書く? あれ?
 と、疑問はあれこれ浮かびますが、そこはふわっとスルーさせていただいて……。
 とにかく、あれですよね? この賞がもらえたってことは、子どもたちがソラくんをカッコイイって思ってくれたってことですよね? はい、それこそ本望です! 
 なぜならこの物語を書く時、私はカッコいい男子が書きたかったのです。理由はもちろん、自分が書いていて楽しいから。そして、私がカッコいいと思う男子の話を、ぜひ読者である子どもたちと共有したかったのです。
 この賞をいただいたことで、私はやっぱり、自分が書きたいと思う主人公を書いていこうと思いました。そもそも、私が物語を書く理由は、好きな人を書きたいからなのです。
 物語を書くことは、楽しいことばかりではありません。苦しいこともあるし、悔しい思いをすることもある。でもそんな時、この人が書きたいという強い思いがあれば乗り越えられるし、そこに好き≠ニいうパワーは欠かせないものだと思うのです。
 今回の賞でなおさらそれを確信したイノウエ。全ては箕面市の皆さんのおかげです。最後になりましたが、改めてお礼の言葉を述べさせていただきます。
 本当にありがとうございました!

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