この度は、このような場を設けていただき、どうもありがとうございます。
今年は、公募に五つ出しましたが、三つ落選しました。一つはまだ結果が出ていません。そして残りの一つが、いただいた佳作になります。
私はこれまで新人賞一つと佳作を二ついただいています。今回が三つ目の佳作です。
思うに、書き始めた頃は意気込んでいました。高校生の頃です。その時が一番楽しかったように思います。それから月日は流れ、しっかり学びたいと習い始めて三年目、書き方が分からなくなり書けなくなりました。アドバイスをいただき、ひたすら書写し、乗り越え、五年目に新人賞を、七年目に佳作を二つ、そして八年目の今年も、佳作をいただくことができました。
ですが先日まで書くことが辛く、どう書けばみんなが良しとする良い作品になるのか、さっぱり分からず、もう限界なんじゃないかと、八方塞がりになっておりました。ですので、公表前の九月に、佳作のご連絡をいただいていたのですが、どんなに頑張っても落選か佳作しかとれないことに、喜べずにおりました。
公表後の十二月、皆様に報告すると「おめでとうございます」「よかったですね」「すごいです」「しっかり喜んで力にしてください」と、温かいお言葉がたくさん返ってきて驚きました。とても嬉しくて、これはこれで良かったんだと、胸が一杯になりました。
最近は子供の頃を思い返すようにしています。あの頃、寂しいことや悲しいこと、辛いことがあると本を読んでいました。現実から離れられることが楽しかったのです。ワクワクして読んでいた本は、探偵ものとファンタジーでした。
書くのは難しそうと敬遠しておりましたが、先日の季節風大会作品に、探偵ものを書いてみました。出来はイマイチで評価も気になりました。けれども私は、とても楽しく書けたのです。
そうなんです。高校の時も楽しく書いていたのです。書いている時は、とても幸せでした。今の私は、幸せではなくなっていた気がします。気負い過ぎていたのかもしれません。
ずっと周りの評価ばかりを気にしてきました。ですが、まずは自分が幸せにならないと、読者を幸せにはできないのだと気がつきました。これからは、自分が面白いと思ったものを、どんどん書いていこうと思います。そこから始めてみようと思います。いつか私の幸せが、誰かの幸せと重なることを信じて。
最後になりましたが、関わって下さった全ての皆様、有難うございました。